保険診療と自費診療の違い
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保険診療とは
保険診療とは、誰もが平等な治療が受けられるように考えられたとても良いシステムです。
しかし財政上限られた材料でしか治療が認められていないため、常にベストな治療が出来るとは限らないのです。
そのために数年おきに再治療を強いられてしまうことが多いのです。
自費診療とは
自費診療とは、贅沢な治療というイメージが強いようですが、歯の強度やかみ合わせのバランスを考えて精密に作製するため、最も歯を大切にし、最も再治療の少ない方法で治療が行えるのです。
保険診療と自費診療の違い
材料の違い
- ■保険で使用している金属
- アマルガム合金、銀合金、12%金銀パラジウム合金、コンポジットレジン、その他
- ■自費で使用している金属
- メタルセラミックス、オールセラミックス、ゴールド、白金、チタン、超硬質コンポジット、その他
高級な靴や時計と歯のかぶせ物を同じ感覚で捉えていませんか?
歯は小さいわりに高いイメージがありますが、それは全くの誤解です。
高級な靴や時計は大事な時にだけ使い、とても大切に扱って初めて長持ちするものです。
しかし歯は大切に扱うことは出来ても、使わないでおくことが出来ません。
毎日硬い物や軟らかい物、冷たい物や熱い物、色々な物を咬み潰す、とても過酷な環境の中で、長期に使用出来る材質でなければいけないのです。
また唾液の存在がさらに過酷さを倍増させているのです。
最近アレルギー体質の人が増えているようです。個人差はありますが生体は色々なものにアレルギー反応を起こします。
「金属アレルギー」もその一つで、現在はあまり使われていない「アマルガム」という金属は微量ですが、Hg(無機水銀)を含みアトピー性皮膚炎の原因の一つといわれています。
金属アレルギーと言えばイヤリングやネックレスを思い浮かべますが、それは金属が触れている場所で汗などの水分により金属イオンが溶け出ることで、アレルギー反応を起こします。
お口の中には常に唾液が存在するため、不安定な金属は腐食し体内に少しずつ取り込まれてしまいます。
アレルギー反応は、金属のかぶせ物を入れたからといってすぐに現れるものではありません。
現にお口の中には沢山の金属が入っていても何の症状もない方が多いと思います。
しかし「花粉症」と同じように日々蓄積され、あるレベルを超えて初めて症状として現れます。
金属アレルギーは一度なると治らないといわれているため、原因となる金属を除去し体内に取り込まれないようにするしか対策がないのです。
制度の違い
- ■保険で使用している印象材
- →アルジネート印象材、寒天印象材、その他
保険診療で使用している寒天印象材は、ご存知の通り食品の寒天と同じ海草から出来ています。
高温で溶けて低温で固まる性質を利用して型を採ります。
精度は良いのですが、水分を多く含んでいるため時間の経過や少しの温度変化で、乾燥し変形してしまいます。
その分精度が悪くなり、詰め物やかぶせ物に隙間が生じてしまいます。
数年後そこから虫歯になり詰めが外れるなど、再治療の原因の一つになってしまうのです。
- 自費で使用している印象材
- →シリコーン系印象材、ラバー系印象材、その他
自費診療で使用しているシリコーン系印象材は、最も精密で型を採った後2~3日しても精度を保っています。
そのため限りなく隙間のないピッタリとした詰め物やかぶせ物が出来上がり、その後の再治療はほとんどありません。
接着力の違い
保険診療の詰め物ですが最近しみるような気がするということなので、除去してみると…。
セメントが少し残っていますが汚れが中に入り込み、虫歯も進行しています。
保険診療で使用しているセメント(接着剤)は、一般的なものでたとえるならば『ボンド』レベル。
自費診療では『アロンアルファー』レベル以上の強さで接着させるため、かなり接着力に差があります。
また詰め物に隙間があいていると 保険診療のセメントは繰り返しの咬合力で破壊され唾液によって溶かされてしまいますが、自費診療のセメントであれば力や水分に強いので過酷な環境でも長期に維持できるのです。
しかし、保険診療でも何年も外れないものがあると思います。
それは外れないような形に削っているからで、裏を返せば虫歯でもないところを余計に削って維持させているのです。
歯は削ってしまうと二度と再生しません。
セメントの強度や接着力が弱いと歯がかけ詰め物が外れるなど、再治療の原因になります。
詰め物が歯としっかりと接着し一体化することで、歯の構造は強化・維持されるのです。